シンギュラリティ(Singularity)という言葉を、よく目にするようになりました。
シンギュラリティとは、アメリカの未来学者レイ・カーツワイル(Ray Kurzweil)が提唱してもので、人工知能(AI・Artificial
Intelligence)の性能が、地球上全人類の知性を超える時、を指す言葉です。
映画ターミネーターの世界が、30年以内に現実になるといいますが、本来のシンギュラリティの定義は少し違って、進化した人工知能(AI)を、どのように人類の役に立てていくのか、という視点を持っています。
確かに、AIがコミュニケーションの手助けをしてくれるようになりますが、全ての意思疎通を代わりにやってくれるかというと、それには時間がかかります。
正しく翻訳させる為には、私達がどう言葉を選択するかが大切になります。
例えば、"カフェでご飯を食べました。"と英訳させた場合、私達の意図通りに翻訳してくれるとは限りません。"ご飯"を"rice(お米)"と訳すことも発生してしまいます。
また、機械翻訳にはタイムラグが発生してしまいます。
(日本語)私は毎朝コーヒーを飲みます。
(英語)I drink a cup of coffee every morning.
日本語の文末"飲みます"という単語を、機械が認識するまでは、"drink"という英語を翻訳できません。機械は、日本語を全部聞き取ってから、英語での翻訳を始めます。
Eメールなど、リアルタイムではないシチュエーションならば、このようなタイムラグがあっても使えますが、実際の会話や会議などではストレスに繋がります。
今後、機械翻訳の精度が高まったとしても、これくらいシンプルなことを伝えるのに、わざわざ翻訳機を使うのでしょうか。英語を学ぶ理由はここにあります。