大人にこそ英文法が大切

ネイティブにも日本人にも英語の文法は必要です。日本人が無意識に日本語の文法を使いこなしているように、英語ネイティブも意識せずとも英語の文法を使っています。

日本語の助詞、"は"と"が"の使い分けを例にとります。
・〇昨日、山で遭難した女性"が"無事に救助されました。その女性"は"登山中でした。
・×昨日、山で遭難した女性"は"無事に救助されました。その女性"が"登山中でした。
これらの使い分けは、日本人なら自然に出来ます。初めて出てきた情報には、"が"を使い、2度目以降の情報には"は"を使います。"山で遭難した女性が"の文章はそれを初めて聞く場合、"山で遭難した女性は"の文章は、既にその女性のことを耳にしている場合です。"は"は英語のtheに近いものです。

ちなみに英語でしたらこのように表現します。
A woman who fell 10 metres from the mountain was lifted to safety. The woman fell while climbing.
a woman→日本語の"が" the woman→日本語の"は"に近い感覚です。

ネイティブは文法を考えながら話していない等、耳にすることがありますが、これには大きな誤解があり、頭の中で文法を考えなくてもいい程、無意識な状態で話すことが出来ているのです。何故間違っているのかに対して、答えられるネイティブは少ないですが、文法的な正誤の判断は出来ます。これは英文法が脳に深く染みついていることを示しています。

文法を考えず意識せずとも感覚で分かるのは、莫大な量の英語にふれた人だけです。先に文法というルールを知ってからのほうが、比較にならないほど学習のスピードが違います。圧倒的に効率的・効果的です。日本人が英語を身に付ける為には、英語の文法を理解してから、繰り返し無意識に英語を発することが出来るまで、からだに染み込ませることが必要です。

2021年09月10日